バラの紹介

現代バラ

つる ピノッキオ

1951年 ドイツ コルデス作/四季咲きつるバラ

花色は、オレンジがかったサーモンピンクで、八重の弁底に黄色がはいる、美しい独特なニュアンスで、パステルトーンの花色が、開きだしや温度によって、様々に移りかわっていきます。香りすばらしく、とても多花性。花保ちもよいので、いつも庭に咲いている、そんな感じのするつるバラです。
花数が多いぶん、つるの伸長力は2m位と、短めですから、あまり場所をとらない、オベリスクによるポール仕立てがお似合いです。


ティファニー

リンド クィスト作/1954年 アメリカ

2番花が咲きました。
花径は10センチのやわらかいピンク色で弁底に金色のぼかしが入ります。
半剣弁高芯咲きで、香りは余韻を残す強さがあります。
オードリー・ヘップバーンの名作映画で「ティファニーで朝食を」というのがありますが、まさに高貴で純粋可憐なバラです。
葉は大きく明るい緑色で、花とのコントラストもステキですよ。
1962年にジェームス・アレキサンダー・ローズ芳香賞を受賞しました。


ローラ

メイアン作/1981年 フランス

当園では、水汲み場のアーチのサブポールにスタンダード仕立てにしています。オレンジ色の銘花で、表弁は橙色で裏弁はクリーム黄色の複色です。アーチにからまるフレッドロードやロイヤルサンセットが、オレンジ色の絵の具をぶちまけたように上空でアートしている、その中ほどでひときわ目を引く鮮やかなオレンジ色です。こちらのスペースを眺めていると、ふと幼い日に見た空いっぱいの夕焼けを想い出します。また名前もステキで、西条秀樹の「おおローラ」という旋律が聴こえてきそうで、コンサートに出かけたのも想い出し、ますますノスタルジックな世界へ誘ってくれます。
花名の由来は、コロンビア大使夫人に捧げられたバラです。強く太いシュートを発生し、耐暑性、耐寒性に優れた品種です。


シカゴピース

ジョンソン作/1962年 アメリカ

強健名花、ピースの花変わり変異種。淡黄にオレンジピンクのぼかしで、弁端に向かってピンクが濃くなります。バラ図鑑やコンテストではしばしば目にするのですが、生産数が少なく、なかなか市場では入手しにくい品種と言えます。花色を除けばほぼ性質はピースと同様で、強健な太い幹になります。花径13センチ以上の巨大輪が実に豊満に咲き、存在感があります。基本的に微妙な花色は、温度と光によって発色の強弱が生じます。樹高160センチ位になります。


祭り

四季咲きつるバラ

花径5センチ、花弁数30枚の丸弁咲き。
他のバラには見られない色目で黄色に赤色の絞りが入る四季咲きつるバラです。
絞りの色合いが個性的な品種で、まるで夏祭りのように、明るく楽しい雰囲気をかもし出しています。
3〜6輪の房咲きになり、夏に他のバラの花数が減る頃でも元気に咲いています。
とても四季咲き性が強く、5月から咲き出し、クリスマスの頃まで繰り返し咲き続けます。つるの伸長力が2メートルほどとあまり伸びないので、ブランコの柱や小さめのアーチ、低いフェンスのバックスクリーン仕立てに最適ですね。


イングリッシュローズ

ヘザーオースチン

デビッドオースチン作/1996年 イギリス産

ローズピンクの巨大輪、ディープカップ咲き、半つる性。
オールドローズ的なバラで、香りは濃厚で気持ちのいい芳香。葉もみごとなオールドローズ的な葉。
力強い叢生状の樹形で、すばらしい四季咲き性であります。
交配種名のヘザーは、デビッド・オースチン・シニアの姉になります。


パット オースチン

デビッドオースチン作/1995年 イギリス産

花色は珍しい見事な胴(カッパー)色です。花弁の表側はブリリアントなブロンズオレンジ、裏側は少し淡いブロンズがかった黄色と、光の量によって濃淡を変化させます。ほぼ木立性で力強く育ち、秋まで次々と花を咲かせて、豊かな深い色調がお庭でのポイントになることでしょう。花径8センチのディープカップ咲きで、強いティー香が楽しめます。
ちなみに「パット」とはオースチン氏の妻の名であり、彼がこのバラにどれだけの思いを寄せているのかがうかがえますね。


クラウン プリンセス マルガリータ

デビッドオースチン作/1999年 イギリス産

花径10〜12センチの杏橙色です。カップ咲きから豊満なロゼット咲きに変化しながら、自らをアピールするかのように開いていきます。あまーいフルーツの香りをあたり一面にただよわせています。大輪系では珍しい大房咲きになるタイプの多花性四季咲きバラです。本国イギリスより、日本の風土に適合するようで、素晴らしいシュートをいくつも出しますから、日本ではつるバラ扱いした方がこのバラの特性を生かすことが出来るでしょう。フェンスによるバックスクリーン仕立てや、アーチに絡めるのに最適ですね。


オールドローズ

準備中

ランブラー種

ブラシュランブラー

1903年 カント作 イギリス ランブラー種

花径4cmの半八重の可憐な小輪花が大房咲きになります。
一枝で30輪も花をつけミディアムピンクの織りなすグラデ−ションが美しいです。5cm以上に伸びて大型のパーゴラを見事に覆い尽くしてしまいました。
花のイメージからは想像もできないほど、太く逞しい、枝がよく伸びるので、壁面にのぼらせるのに最適ですね。
残念ながら一季咲きですが、花数は数千にものぼります。光沢のある浅緑の葉も美しいです。

原種

ロサ シノウィルソニー

原種

ついに、咲きました。
4年前に植えてから伸長力は7mにものびて、今年初めて咲きました。
今からおよそ7,000万年前の、人類が誕生する以前の話です。ロサ シノウィルソニーがバラのルーツではないかと、考えられています。ヒマラヤ山麓に自生、3年に一度しか咲かないと言われている。このバラは、葉がとても厚く、大きく、丈夫で、プラスチックのような硬い手触りです。およそ病害虫を寄せえつけない、その容姿は堂々たるものです。
また、3年後にならないと、この花に出逢えないかと思うと、とも愛しいです。
でも、ひょっとして来年も花をつけてくれるかななんて期待したりして........................。